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月別アーカイブ: 2024年12月

RYUSENの雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社RYUSENの更新担当中西です♪

秋らしい北風が心地いい季節になりましたが、朝晩の冷え込みはとてつもないですね。。。

体調管理には皆様お気をつけください!

さて本日は

リサイクル雑学講座

ゼロウェイスト運動とは?海外での注目事例

 

ゼロウェイスト運動の歴史と基本理念
ゼロウェイスト運動は、20世紀後半から始まりました。この運動は、廃棄物を「削減する」だけでなく、「完全になくす」ことを目指します。これには、廃棄物を単なるゴミとしてではなく「資源」として再利用し、自然界の循環を模倣する経済システムを構築するという理念が含まれています。

 

基本理念
ゼロウェイスト運動は「3R(リデュース、リユース、リサイクル)」の考え方に基づいていますが、さらに「リフューズ(拒否)」や「リペア(修理)」を加えた「5R」や「6R」に発展しています。

 

廃棄物の排出を防ぐ(リフューズ、リデュース):過剰な消費や使い捨て文化を見直す。
リユースとリペア:既存の製品を修理し、再利用する文化を復興する。
リサイクルの推進:廃棄物を資源として活用。

 

歴史的背景
ゼロウェイストの概念は1990年代にカリフォルニア州の地方自治体で正式に提案され、その後、環境NGOや企業によって世界中に広まりました。

 

具体的な実践方法

リデュース、リユース、リサイクルの3R
リデュース(減らす)
最も重要なステップです。無駄な包装や使い捨て商品を避け、長期的に使える高品質な製品を選ぶことが求められます。

実例:スーパーでプラスチック袋を使わず、マイバッグを利用する。
政策例:欧州連合(EU)による使い捨てプラスチック製品の禁止。

リユース(再利用する)
再利用可能な製品を選び、一度使用したものを新たな目的で使う。

実例:リターナブルボトルや再利用可能な金属製ストローの普及。
商業活動:リサイクルショップやフリーマーケットの活用。

リサイクル(再資源化する)
廃棄物を分別し、資源として再利用できる状態にする。

実例:ドイツのデポジットシステム(Pfand)では、リサイクル可能なボトルを返却すると返金されます。
挑戦点:リサイクル可能な材料が限られているため、リサイクル率を高めるための技術革新が必要です。

 

海外で成功している事例や企業の取り組み
ゼロウェイストを実現した都市
サンフランシスコ(アメリカ)
サンフランシスコは2002年に「ゼロウェイスト」目標を設定し、2020年までに廃棄物の100%再利用を目指しました。この都市は、以下の取り組みで廃棄物リサイクル率を80%以上に達成しました

 

全住民と事業者に対するリサイクルの義務化。
生ゴミを堆肥化するプログラムを導入。
コペンハーゲン(デンマーク)
コペンハーゲンは、廃棄物をエネルギーに変換する最新技術を活用し、焼却処理時のエネルギー回収効率を高めています。また、リサイクル施設の設置が進められ、プラスチックの90%以上がリサイクルされています。

 

廃棄物削減をビジネスモデルに組み込む企業

ループ(Loop)
パッケージを完全に再利用可能にするためのプラットフォームを提供。消費者は製品を購入した後、使用済みパッケージを返却し、企業が清掃して再利用します。

テラサイクル(TerraCycle)
リサイクルが難しい製品を再資源化するプログラムを提供しています。使用済みの歯ブラシや化粧品容器などの回収を促進し、それを新たな製品に変換します。

パタゴニア(Patagonia)
衣料品を長く使うことを奨励し、製品の修理サービスを提供。消費者に不要になった製品を回収し、リサイクルするプログラムも運営しています。

消費者レベルでのゼロウェイストライフスタイル
ゼロウェイスト運動は、個人のライフスタイルにも影響を与えています。

 

包装を減らす
地元の市場や「バルクショップ」で必要な分だけ商品を購入し、包装材を最小限にする。

例:ガラス容器を持参して食品を詰める。
再利用可能なアイテムの利用

再利用可能な水筒やタンブラーを使用。
布製の袋やメッシュバッグで食品や野菜を持ち帰る。
手作りや修理文化の復興
古くなった製品を修理して再利用し、不要なものは寄付や販売をする。

デジタル化の活用
紙の消費を減らすため、電子請求書や電子書籍を活用。

ゼロウェイスト運動の未来
ゼロウェイスト運動は、単なる環境保護活動としてではなく、持続可能な経済への移行を目指すグローバルな潮流となっています。この運動の拡大は、政府、企業、個人の協力が欠かせません。より多くの地域での成功事例が増えることで、ゼロウェイスト社会の実現はさらに近づくでしょう。

次回のシリーズでは、食品廃棄物削減と持続可能なフードシステムについて掘り下げます。

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RYUSENの雑学講座

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リサイクル雑学講座③

廃棄物問題の現状とその影響

世界的な廃棄物危機の現状
現代社会では、経済発展と人口増加に伴い廃棄物が急増しています。国連の報告によると、世界中で年間20億トン以上の廃棄物が発生しており、そのうち33%が適切に処理されていないと言われています。この未処理の廃棄物は、特に低所得国で深刻な環境問題を引き起こしています。

 

プラスチック廃棄物
プラスチック製品は、その便利さから世界中で広く使われていますが、廃棄物の大部分を占めています。毎年800万トン以上のプラスチックが海洋に流れ込み、2050年には魚の重量を超えると言われています。プラスチックは分解に数百年を要するため、環境に長期間残り、生態系を脅かしています。

 

食品廃棄物
世界で生産される食品の約3分の1(年間約13億トン)が廃棄されています。食品廃棄物の大部分は埋め立て地で分解し、メタンガスを発生させて地球温暖化を促進します。この問題は、食糧不足や貧困といった社会問題とも密接に関連しています。

 

電子廃棄物
年々増加する電子廃棄物(E-waste)は、2021年には5700万トンに達しました。使い捨て文化やテクノロジーの急速な進化が、この増加を後押ししています。これらの廃棄物は適切に処理されないと、有害物質が環境や人々の健康に悪影響を与えます。

 

 

廃棄物が環境、生態系、人間の健康に与える影響

環境への影響
廃棄物は、土壌、水質、大気に深刻な汚染をもたらします。例えば、埋め立て地から浸出する有害化学物質は地下水を汚染し、長期的に自然環境を破壊します。また、廃棄物の焼却は温室効果ガスを大量に排出し、地球温暖化を悪化させます。

 

生態系への影響
海洋に流れ込むプラスチック廃棄物は、魚や海鳥などの生物が誤って摂取することで健康被害を引き起こします。また、マイクロプラスチックは食物連鎖を通じて人間の体内にも取り込まれる可能性があります。

 

人間の健康への影響
不適切に処理された廃棄物は、直接的または間接的に人々の健康に悪影響を与えます。例えば、電子廃棄物に含まれる鉛や水銀などの有害物質が土壌や水を汚染し、それを摂取した住民に健康被害をもたらす可能性があります。

 

廃棄物の種類とその増加傾向
廃棄物は、大きく以下のように分類されます。

一般廃棄物(家庭ゴミ)
紙類、食品廃棄物、プラスチック、ガラスなどが含まれます。

産業廃棄物
製造業や建設業から出る廃棄物で、重金属や有害物質を含む場合が多いです。

医療廃棄物
病院や医療施設から排出される感染性廃棄物など。

これらの廃棄物は世界中で増加傾向にあり、特に都市化が進む地域で問題が深刻化しています。

 

特定地域での問題点
アジア地域
発展途上国では、廃棄物の適切な管理インフラが不足していることが多く、焼却や不法投棄が一般的です。これにより大気汚染や水質汚染が拡大しています。

海洋環境
太平洋ゴミベルト(Great Pacific Garbage Patch)は、海流に乗った廃棄物が集まり、巨大なプラスチックの「島」を形成しています。これにより海洋生物への深刻な影響が懸念されています。

先進国のリサイクル危機
中国が2018年に廃プラスチックの輸入を禁止したことで、アメリカやヨーロッパ諸国はリサイクルの危機に直面しています。

世界各地で注目されている廃棄物関連の政策やニュース
欧州連合(EU)
EUは「サーキュラーエコノミー」への移行を目指し、使い捨てプラスチック製品の禁止やリサイクル率向上の目標を設定しています。

フランス
食品廃棄禁止法を導入し、スーパーでの食品廃棄を防止する取り組みを進めています。

アフリカ
ルワンダやケニアなどではプラスチック袋の使用が禁止され、持続可能な代替品の普及を推進しています。

この章では、廃棄物問題の全体像とその深刻さを知ることで、私たち一人ひとりが行動を起こすきっかけを提供します。次回のシリーズでは、廃棄物削減に向けた具体的な取り組みを探ります。

 

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